2005年 3月 12日 (土)


フォーラム

「リンパ腫・血液がんの最新治療」の

話を聞きに行くついでに

ほんの少しだけ(会場案内程度)ですが

お手伝いをさせていただきました



悪性リンパ腫患者・家族連絡会

NEXUS(ネクサス)のHPを見て

今回のフォーラムが開かれることを知った



リンパ腫とは,リンパ球ががん化した

悪性腫瘍のことで,原因は不明


食べ物や遺伝などは,関係していないらしい


リンパ腫,ひとことに言っても

ホジキン,非ホジキンと

大きく二つに分かれ,現在では

ホジキンは5種類,非ホジキンは35種類に

分類されている


日本では,悪性リンパ腫の9割程度が

非ホジキン病であるそうだ


私自身,同じ病気(ホジキンリンパ腫)の方と

出会ったことがなく,さみしいような



ホジキン,というのは

イギリスの病理学者の名前で

日本:天保三年,ねずみ小僧が捕まった年

彼,トーマス・ホジキンさんが

発見したリンパ腫の種類を

ホジキンリンパ腫という

ホジキンリンパ腫ではないリンパ腫を

非ホジキンリンパ腫という


・・・って,そのまんまじゃん

もう少し,センスのあるネーミング

どうなんだろう?と思っちゃう



ホジキンリンパ腫は

B細胞リンパ球,というのが,どうやら

関係してるっぽいぞ,とわかってきたため

“B細胞リンパ腫”などへと

名前が変わるかも,だってさ


いやぁ,どれだけ名前を変えても

この病気って,マイナーなんだろうな


実は,リンパ腫全体と白血病

発症する割合は,同じくらいみたい


ただ,映画やドラマになるのは

白血病が多いから・・・と,ある先生


確かに,自分が病気になるまで

リンパ腫という言葉さえ,聞いたことなかった


もっとひどいことに

白血病やリンパ腫が,血液のがん,と

言われていることを知ったのも

はずかしながら,つい最近なんだけどね



今回のフォーラムのタイトルは

〜自分に合った治療を目指す
患者さんのために〜


リンパ腫は,種類も多く

診断が難しく,治療法もさまざま

現在,治療法についての研究が

どんどん発展しているそう


そういえば,この前の診察の時

欧米では,BEACOPP療法の

増量したものを行っているところもある

ただ,薬の量を増やすと

消えやすくなるけれど,その分

二次がんにかかりやすくなるというのも

事実としてある,と聞いたっけ


私自身,BEACOPP療法

6〜8クールのところを6回で終了した

それをさらに増量,だなんて

聞いただけで,うへぇ〜

「治療で死んじゃったりしないんですか?!」

思わず叫んでしまったよ・・・



ドカーンと化学治療や放射線治療をして

悪い細胞を叩くことができれば

いいのだけど,いい細胞まで叩かれてしまう

そうなると,命を落としかねない

そのため,何回かに分けて治療をする


病気が広がっていたりする場合

何回かに分けてするのではなく

いっぺんに強い治療をして

その後,血液を造る細胞を入れる

移植,という治療方法がある


今回のフォーラムでも話があったけれど

あらかじめ,血液を造る細胞を

自分の体から取り出しておいて

治療後に入れる自家移植や

ミニ移植など,治療の安全性を

向上させるための試みが行われている


白血球のタイプが合うドナーさんからの

骨髄あるいは末梢血移植や

さい帯血移植も行われてきているらしい


ドナーさんから,末梢血を

採っているスライドを見たところ

献血みたいだった


さい帯,赤ちゃんの胎盤には

血液を造る幹細胞がいっぱいで

ドナーさんの負担も少ないため

さい帯血移植も進められてきているらしい



移植,というと

移植する前に強い治療ができるという

前治療の効果が期待されていたけれど

最近では,ドナーさんから移植した場合

そのドナーさんの細胞がどうやら

+αの働き(GVL効果)をしているぞ

ということも,注目されてきているらしい


通常の移植だと,前治療が強くて

制限があったりする部分もあるけれど

ドナーさんからの細胞の+α効果である

GVL効果というものを見越して

前治療の抗ガン剤などを減らしたミニ移植が

行われるようになってきているみたい


ただ,ミニ移植は,移植した後の

拒絶反応であるGVHDというものが

起きやすいらしい


自家移植だと,あらかじめ採っておいた

自分の血液を造る細胞を入れるため

拒絶反応はないみたいだけど

自分の細胞を採れなかったり

悪い細胞が混じっていることもあるため

再発の可能性が高めなところも



だらだら書いちゃったけれど

どの治療にしても,それぞれ

長所・短所があるということだよね



おまかせします,ではなくて

自分の体を守れるのは,自分


どの治療を選ぶのか

リスクに見合った治療を自分で選択する


そのためには,自分の病気について

知る必要がある


そして,医療を提供する側にも

情報を開示する義務がある


私は,そう思ってる



専門用語で説明されても

???


人の命を救うという目的があるのなら

必然的にわかりやすい説明に

なるのでは,ないのかなぁ


わからなかったら,質問しなきゃ

自分の体についての話だもの

私もそんな偉そうなこと,言えないぞっ



他人の価値観を正確に測ること,

すべてをわかり合うことは,難しいし

時間や結果によって

価値観が変わっていくこともある

だからこそ,納得がいくまで,話し合おうよ


情報を集めたり,分析したりする時間は

限られているし,自分で選択すると

失敗を引き受けなくては,ならなくなる

酷な話と言えば,そうだよね


人にお願いする方が気楽で簡単

それも,ひとつの選択なのかもしれない

しあわせなら,いいのかも


何がよくて,何がよくないか

それぞれ,ちがうだろうし


だけど,自分のこと,だよね


これからは,医療に限らず,何に関しても

自己決定・自己責任・自己負担

が,ついてくるんだろうね



〜治療を選択する時のポイント〜

☆信頼性の高い情報を集める☆

☆自分の価値観を再確認☆

☆最終的に「納得」へ☆



これまでの内容は,聞いた話をもとに

私の解釈で書いたものなので

もし,まちがいがありましたら

メールにて,ご一報くださるようお願いします



今回のフォーラムで,心に残ってる言葉


“病人は一つの規範しか受け入れることが
できないために 病人である”


By カンギレム



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